ライズコンサルティングってどんな会社?評判から仕事内容、採用情報、年収、待遇まで徹底研究!

今回はライズコンサルティンググループを徹底研究します。

ライズコンサルティングは、新卒の就活生にはあまり馴染みのない会社かもしれません。しかしながら、事業の伸び率や社員の昇給率など、アクセンチュアやBig 4など大手のコンサルティングファームにも引けを取りません。

現在はインターンや新卒採用も行っているため、気になる方は一度チェックしてみてください。

ライズコンサルティングってどんな会社?

業界やソリューションを横断するワンプール組織

ライズコンサルティングは、社員数など規模を見ると大手の総合コンサルティングファームには及びませんが、小さい会社だからこその強みや良さがあります。

その一つが「ワンプール組織」です。大手の総合コンサル会社の多くは、組織がインダストリー(顧客企業の事業セグメント)やソリューション(デジタル・先端技術、パッケージ導入、等)で分かれており、入社すると多く場合はどこかの組織に属して、そのインダストリーやソリューションの専門家としてキャリアを構築していくという形になります。

一方、ライズコンサルティングではインダストリーやソリューションといった垣根がなく、社員は一つの大きなリソースプールに属します。これをライズコンサルティングではワンプールと呼んでいます。

ワンプールのメリットは沢山ありますが、一つは色々な事業やソリューションに関われることです。会社を決める際、「○○会社は良いけど△△部門に入るなら□□会社の方が良い」といった風に悩むことがあるかと思いますが、ライズコンサルティングでは入社後のマッチングで参画するプロジェクトを決定して行きます。プロジェクトには、戦略コンサル、業務コンサル、ITコンサルと幅広い案件がありますので、自分の興味や伸ばしたいスキルに応じて選択できるのがメリットです。

諸々の承認プロセスなどもシンプルで、非常に柔軟な組織と言えるでしょう。

顧客層は総合ファームと変わらず大手上場企業が中心

規模の小さなコンサルティング会社だからと言って顧客が中小企業というわけでもなく、ライズコンサルティングは非常に営業力や実務能力が高く、総合ファームと同じような大手企業がクライアントになります。したがって、若手のうちから幅広い経験ができるのが特徴です。

大手ファームの場合、小さすぎる案件は取らない傾向にあるので、プロジェクトは最低でも3-4人程度、マネージャーに対して若手数人といった形で進めることが多いです。一方、ライズコンサルティングではメンバーが1人ないし2人といった極小規模のプロジェクトもあり、社員1人あたりの裁量が大きいのが特徴です。

プロジェクトの性質についても、全社的なものから特定の事業部門の特定の課題にフォーカスしたようなものまで幅広く受注しています。

社員が若い(平均年齢は29歳!)

大手ファームと比較すると、社員が圧倒的に若いというのも特徴です。

全体で100名程になりますが、役職の分布としては、パートナーやシニアマネージャーが十数名ほど、その下のマネージャーが数十名、残りが一般のコンサルタントとなっています。年齢では、二十代後半(25~29歳)が最も多いです。

大手ファームで20代後半だとまだ若手のような扱いになることが多いですが、ライズコンサルティングの場合は一番のボリュームゾーンになり、中堅くらいの扱いです。若いうちから大きな案件を任されることになります。

戦略、業務、ITまで案件の幅が広い

案件数の比率では、戦略:業務:ITでそれぞれ1:1:1の割合のようです。実際には、業務コンサルやITコンサルは伴走型のプロジェクトが多いため、期間が長く大きな予算が割り当てられるケースも多いですが、インダストリーも幅広く、色々な案件に巡り会えるのが特徴です。

ライズコンサルティングの組織、社風

事業推進はボトムアップ型

顧客ドリブンで案件を進めるコンサル会社には珍しく、ライズコンサルティングにはボトムアップで色々なことを決めようとする社風があります。

ライズコンサルティングでは、社内に週報と呼ばれる作業報告書があり、社長や役員全員が見る仕組みになっています。そこにやりたいことや事業のアイデアを書くと、結構リアクションが得られたりして、具体的に事業化が進んでいくというイメージです。

たとえば、近年SDGsの文脈でCO2削減がテーマになっていますが、CO2削減に関してソリューションを立ち上げて営業をやっていきたいですと書くと、採用されたものについては全社としての取り組みとなり、中心メンバーとしてやらせてもらえるといったことがあります。

新規事業を立ち上げたりしているコンサル会社やSIerは確かにあるのですが、その多くは、メイン事業の合間を縫って進めたり、業務時間の20%を割り当てるなどして進めることが多いですが、ライズコンサルティングの場合、状況によってはコンサルティングの仕事は全くやらずに新規事業に集中することも可能です。

ベンチャー精神

こういった社風は、自分たちで事業をしていないコンサル会社には比較的珍しいことかと思います。ライズコンサルティングは全社として「ベンチャースピリット」を経営理念にかかげ、社員が主体的にやりたいことを立ち上げて自ら実行していくといったマインドが強いです。

これも、大手コンサルファームと違って、若いうちから大きな裁量を持てることや、小さなチームで自分の担当業務の幅が広いこと、またインダストリーを跨いで様々な業態のクライアントと仕事ができる環境だからこそ、育つマインドかと思われます。

また、オンライン飲み会のようなカジュアルな場面から新しい事業が生まれることもあり、スタートアップ企業に近いような雰囲気も感じます。

ライズコンサルティングの強み、弱み、展望

強み:コストパフォーマンスが高い

ライズコンサルティングの強みは、圧倒的なコストパフォーマンスです。

小さなファームということで、ブランド力の強い大手ファームに比べると単価はやや安くなりますが、クライアントからすると一度関係性が構築できれば、大手に頼むのと同じ、もしくはそれ以上の作業を、大手の半分や1/3などでやってくれるというメリットがあります。かといって、人材の質は大手にも引けを取りません。ここは小回りの効く小さな会社の強みかと思われます。

弱み:特化型ソリューションが少ない

一方で、弱みとしては、特化型ソリューションが少ない、ということがあります。

冒頭で記載した通り、ライズコンサルティングはワンプール型組織として戦略からITまで何でもできるメンバーが揃っている一方で、大手の総合ファームが持っているような特化型のソリューションがあるわけではありません。特化型のソリューションとは、たとえばインダストリー軸では金融、フィンテックに関するナレッジであったり、ソリューション軸であればSAPの導入ノウハウなどです。大手には、クライアントが知らないナレッジを提供できる基盤があることも多いです。

一方、ライズコンサルティングのビジネスは、基本的にはクライアントの課題を明確にしソリューションを提供し、実行していく伴走型のコンサルティングモデルになります。もちろんこれはこれで良いのですが、自社の課題を明確にして対策を考えるというクライアントもいれば、業界で成功した事例をそのまま適用したいと考えるクライアントもいて、後者の場合にはやはり事例を沢山持っている大手ファームに軍配が上がります。

展望:ボトムアップ型ソリューションの展開(更には上場まで!)

ライズコンサルティングは上場を見据えて事業開発に取り組んでいます。

コンサル会社で上場というと、最近ではベイカレント・コンサルティングなどが注目を集めましたが、人が資本のコンサル会社が上場して調達した資金は何に使うのか?といったことも言われたりしています。

上場は、認知を広めたり信頼を獲得することができるため、優秀な人材の獲得には有利に働くでしょうが、会計など上場を維持するためのコストがかかったり、投資家向けに常に右肩上がりのパフォーマンスを見せないといけなかったり、IRなど主力事業以外の活動負荷も増えていくため、コンサルだけやって上場するのであればあまりメリットがないと言われます。

その点、ライズコンサルティングは、ベンチャースピリットの社風からも分かる通り、社内でボトムアップからソリューションを生み出していきたい、更には上場によって調達した資金でそのソリューションを育てていきたいといった事業会社としての側面もあるのが特徴です。

コンサルモデルは、人材ベースでしかトップラインを拡大できないため、コンサルティングモデルの終焉とも言われたりしていますが、ライズコンサルティングは内発的にこの課題を解消しようと経営努力をされているようです。実際に、コンサルティング事業に割り当てられていたパートナーや役員の人的リソースの多くを新規事業やインベーションに割り当てることで、この流れを加速しようとしています。

このあたりは、大手ファームにはない特徴かと思います。

ライズコンサルティングの仕事内容

ハンズオン

ライズコンサルティングの仕事の半分以上は「ハンズオン」です。

コンサルティングの仕事は、案件の性質によって色々な形態がありますが、ライズコンサルティングが最も得意としているのはハンズオンの形態のもので、顧客の実務に入り込んで改革していくような仕事が多いです。

ハンズオンというとイメージするのが難しいかもしれませんが、逆にハンズオンではないコンサルというのは、特定のテーマについてのリサーチをレポートにまとめたり、クライアントとその取り巻く環境を分析して事業戦略を立てたり、キレイなプレゼンテーションを作るような仕事です。

それに対してライズコンサルティングが行うハンズオンというのは、上記のプレゼンテーションの実行部分の推進であったり、クライアントの社内稟議を通すための資料を作成したり、細かい業務フローを書いたりシステム化の仕様を作成したり、クライアントの代わりにベンダーのマネジメントをしたり、プロジェクトの推進や管理をしたり、多岐に及びます。もはやクライアントの社員の一人になるようなイメージです。

そのため、仕事の内容は結構泥臭い内容も含まれますが、企画から実行まで現場に入り込んでクライアントと一緒に汗を流すような仕事になります。

スコープレス

ハンズオンで入り込んでやっていると、「Aになるように計画していたが実はBだった」みたいなことが起こります。実際に実行してみないと、その計画が妥当な計画なのか、わからないものです。

通常、コンサル会社が仕事を請け負って人をアサインする場合、これはやりますがこれはやりませんといった具合に、仕事内容にある程度前提を置いて見積もりをしたり実行したりしていくわけですが、ライズコンサルティングのポリシーの一つが「スコープレス」。もしプロジェクトの途中でクライアントが方向転換を余儀なくされた場合は、当初の計画とは異なったとしても顧客利益を優先し、プロジェクトのスコープを変更し柔軟に寄り添っていく仕事のやり方を善としています。

近年は時代の変化も早く、計画当初とは事業環境が全く異なるといったことも頻繁におきます。スコープレスの考え方は、非常に時代に即しています。

ライズコンサルティングのワークライフバランス

ライズコンサルティングのワークライフバランスは、競合他社に比べると良いです。

社外向け資料によりますと、残業時間は平均20時間となっており、コンサルティング会社の中ではかなり少ない方だと考えて良いでしょう。

もちろん、プロジェクトの山場など忙しいときもあり、そのときで70~80時間程度です。朝9時に出社して夜10時に退社する日々が続く感じのイメージです。

また、これは一般的ですが、シニアは比較的残業時間は長めです。それでも、大手ファームに比べるとワークライフバランスは整っていると考えられます。

ライズコンサルティングの年収と待遇

ライズコンサルティングの年収は高めです。平均年齢が29歳で、平均年収は約1,200万円になります。

新卒入社した場合の初任給は約450万円で、そこから実績を残せば順調に上がって行き、20代後半にはシニアコンサルタントになり、年収では1,000万円を超えてくるようになります。大手のコンサルティング会社と比べても遜色なく、IT系の会社に比べると圧倒的に良い、という感じです。

新卒で入社する学生は文系が8割、理系が2割ほどの比率です。学部や最終学位にばらつきはなく、どのようなケースでも大体上記のような形になります。

ライズコンサルティングの入社理由と退社理由

入社理由の多くは「仕事の豊富さ」

ライズコンサルティングに入社する社員の内訳は、約9割が中途採用、残りの約1割が新卒採用になります。中途採用の内訳は、デロイトやPwC、アクセンチュア出身者が1/3、IT系企業の出身が1/3、コンサル未経験の事業会社出身が1/3となります。コンサル未経験の多くは20代で、いわゆるポテンシャル採用枠となります。そういった人たちも、20代後半や30代になると即戦力として仕事ができるようになっていきます。

入社理由についてですが、新卒の入社理由として多いのは、コンサルがやりたいというものと、ベンチャー企業で働きたい、というものです。中には、大手企業から内定をもらっていても、敢えてベンチャーで働きたいと言って入社する人もいます。

中途採用についても同じような理由が多いようです。中途の場合はそれに加えて、ワンプール組織で色々な仕事が経験できるという理由もあるようです。たとえばITしかやってこなかったが戦略や業務のコンサルもやってみたい、またはその逆など、仕事の幅の広さに魅力を感じて入社してくる人が多いようです。

また、コンサルティング会社の中ではワークライフバランスが良く、給料もそこそこ良いという待遇面に魅力を感じて入ってくる人も多いようです。

退職者はあまりいない

若い人が多く、あまり退職ケースは多くないようですが、その中でも退職理由として多いのは「ベンチャーに行きたい」です。

前述の通り、社内で新規事業などを企画できる社風ではありますが、メイン事業はコンサルティングであるため、やはりベンチャーの事業会社に転職したいというケースはあるようです。特に若手や中堅はこの傾向が強いようです。一般的に、コンサルティング会社から事業会社に転職するケースは非常に多いです。クライアントをコンサルティングしているうちに、自分でやりたくなったというパターンですね。

シニアになると、サンプルが少ないので傾向のようなものはないようですが、やはりこれまでの経験や強みを持つ領域に応じて、実際にプロダクトを持つ事業会社へ転職するケースも多いようです。

まとめ(ズバリ!ライズコンサルティングのオススメ度)

ズバリ!独断と偏見により評価しますと、「コンサル志望の新卒や若手にとってはとてもオススメ」となります。

ライズコンサルティングは小さい組織ながらもしっかりと大手企業の案件を受託しており、また小さいチームで裁量と責任を持って仕事ができるため、仕事のやりがいや成長機会としては非常に恵まれた環境と言えます。

また、大手に行くとどうしても組織の中で細分化された一部のスペシャリストになっていかざるを得ないのに対し、ライズコンサルティングは案件の豊富さとワンプール型の組織により、自分の意識の持ち方次第で、いくらでもキャリアの展開を考えることができます。

一方ネガティブ要素としては、現時点では比較的小規模の案件が多いことから、特定の業界で実績を積み上げて行ったり、社会的なインパクトを求める場合には、やや物足りなさが残ります。また、まだ若い組織であるが故に、転職マーケットにおける市場価値も未知数であるところがあります。特に転職をする場合には、ある程度尖った専門知識やスキルを持っていた方が、ハマったときに価値が見出されやすいということがあります。その点、長い目線で仕事をホッピングしていくことを考えた場合に、ライズコンサルティングで培ったジェネラリストとしてのスキルがどの程度評価されるかは、実際に転職活動をしてみないと何とも言えないでしょう。

とはいえ、とにかく成長機会と待遇に恵まれた環境であることは間違いありません。ライズコンサルティングで数年働けば、他の会社に入った同級生よりも、経験値として多くを学んでいることを強く実感できるはずです。

気になる人は、詳しくチェックしてみてください!