皆さん、こんにちは!
IT就活マニュアルの記事を編集しております、プロジェクトデザイン株式会社の岩井と申します。
どんな人が記事をまとめているのか気になる方のために、私の就活・キャリアに関する経歴をお話します。
就活や昇進等の主な実績
- 就職氷河期にも関わらず野村総合研究所を含む大手IT企業9社から内定獲得
- 28歳で野村ホールディングスの米国子会社のIT部門責任者に抜擢されニューヨーク駐在
- スタートアップを起業し、プロダクトなしの状態からシードラウンドの資金調達
実際にやってきたことを大まかに時系列に並べるとこちら。
過去の経歴
- 大阪大学工学部→そのまま大学院に進学
- 野村総合研究所に新卒入社
- 野村ホールディングス米国子会社のIT部門責任者としてニューヨークに駐在
- 帰国→NRIでITコンサルタントとして働きつつ、社会人ドクターとして復学→後にPhD取得
- スタートアップ起業→シードラウンドの資金調達→色々な事業を立ち上げ→諸般の事情により解散
- 再び起業→コンサルタントとして大企業の顧問、メディアの立ち上げ・運営など
現在は大企業のIT、DX、新規事業領域のコンサルティングや、このサイトのようなメディアの企画、運営をしています。IT・テクノロジーに関わるコンサルティング、プロダクト開発、プロジェクト運営などに関する専門家です。
このサイトのコンセプト
ITコンサルやSIerで働きたい人が、好きな会社の内定が取れるように支援をするのがこのサイトです。色々なことが長続きしない私ですが、SIerから始まり、ITコンサル、事業会社のIT、スタートアップ起業など、IT・テクノロジー領域のありとあらゆる様々な仕事をしてきたので、業界のことは普通の人よりはわかっているつもりです。特定の企業の人事部でも、人材エージェントでもありませんので、求職者の立場に立ち、業界や企業の実態を赤裸々にお話したいと思っています。
よくあるキャリアアドバイザーやコミュ力みたいなものを否定しているわけでは決してありませんが、単にポジティブ思考に考えたり、明るくふるまったり、表面的な面接対策だけをしてIT業界に入ってしまったら、悲劇です。特にITコンサルやSIerは給料が高めなだけに辞めづらく、ただ不満な日々を過ごしてしまう人もいます。IT業界に関わる人達が幸せな高給取りになってほしいと心から願っています。
サイトを始めたきっかけ
以前、母校の後輩の学生(3年生)から就活の相談に乗って欲しいと言われ、快く引き受けました。彼はSIerに興味があったので、以前働いていた野村総合研究所や競合会社について、ここに書けないようなことまで色々話をしました(笑)。結果、彼は6社エントリーし、そのうち5社から内定を取得できました。ちゃんと結果を出してくれたので、嬉しかったですね。
就活を頑張ったのは彼なので、全て彼の功績です。私は少し助言をしただけです。それでも彼は「本当に助かった、内定をとれたのは話をしてくれたおかげだ」と、とても感謝してくれました。そういえば私も学生時代に就職活動に悩んでいた時期、アルバイト先の社員さんに相談していたことを思い出し、ノウハウをまとめることにしました。
情報格差の解消とマッチング支援
就職活動は企業と学生のマッチングなわけですが、毎年非常に多くの学生を相手にしている企業と、大学の授業やアルバイトやサークル活動がメインで実際に仕事をしたことがない学生では、大きな情報格差がある中での就活です。実際にその業界で働いてる人の助言がなければ、正しい情報を得たり、自分の適正を正しく見極めたりすることはとても難しいと思います。
そんなことから、ITコンサルやSIerの業界については実際の経験者として有益な情報を発信して、少しでも多くの学生さん、ないし求職者の方が納得のいく就職活動ができるように支援したいと、このメディアを立ち上げることにしました。
こんなことを言うと老害になりかねませんが、最近の学生さんや若い人たちは本当に優秀です。私が学生をしていた頃とは将来に対する意識や使いこなせるツールの数が全く違います。日本の若者はこれから大変だと言われますが、適切な助言があれば望む人生が歩めるはずです。海外に駐在していて実感しますが、日本はデジタル化が遅れているので、IT・テクノロジー領域のポテンシャルはまだまだあると思います。多くの人がIT業界の現状を正しく理解して、自分の強みを発揮できる仕事に出会ってほしいと思います。
就職活動の実績
私の新卒時の就職活動の実績は以下の通りです。
主なインターン先
- 野村総合研究所
- ゴールドマン・サックス証券
内定先
- 野村総合研究所
- 日本IBM
- アビームコンサルティング
- アクセンチュア
- フューチャーアーキテクト
- DeNA
- 日本HP
- Yahoo JAPAN
- ソニー
他にもあったような気がしますが、忘れました(笑)。学生時代にどんなことをしていて、どういうプロセスで内定を取得して行ったのか、これからお話しますね。
就活を始めるまで
学生時代は比較的真面目に研究活動に励んでおりまして、国際学会の論文をたくさん書いていました。大学3年生から早期配属の制度を使って少し早く研究活動をスタートしていたこともあり、修士2年を修了するまでに、合計8個の査読付き国際会議で論文を発表しました。実際、興味があったのは海外旅行でして、研究発表は後付けでしたが(汗)。
初めての国際会議
一番印象深いのは、大学4年生の4月に中国で国際会議があったのですが、これが私にとって初めての国際会議でした。人前で英語を話すことや、なんなら飛行機に乗るのもこれが初めてでした。発表はとりあえず練習を重ねることと、先生の指導によりしゃべる内容を全てスライドに書き込む戦法でなんとか乗り越えましたが、問題は質疑です。
さて、発表が終わって、質疑の時間になりました。ドキドキ・・・。ある方が質問をしてきました。その時私は、質問の意図がわからず頭が真っ白になりました。で、とっさにこう答えました。
「アイドンノービコーズ・・・(I don’t know, because…)」
とりあえず結論を話してから、あとで理由を考えて付け加えると言う戦法をとっさに取りました。しかし!質問の意図すら分かっていないので、次の言葉も思いつかず、広い会場にはしーんと冷たい沈黙が流れました。
さすがに何か言わないといけないと思い、こう言いました。
「アイドンノー(I don’t know)」
回答を繋げると、こうなります。
「I don’t know because I don’t know」(私は分からないのであるから、分からないのである。)
うーん、実に抽象的。
なんとも哲学的な返答をしてしまい、会場の失笑を買ってしまいました。
バンケットでの出会い
発表が終わってどん底に凹んでいた私は、正直ホテルの部屋から出たくありませんでしたが、先生が「バンケット(学会参加者の夕食会)があるので必ず来い」と仰るので、渋々出ていきました。中国の学会だったので、大きなターンテーブルがいくつもある中華料理屋さんがバンケットの会場でした。
先生は他の先生や企業の方と話があるというので別のテーブルに行ってしまい、私は取り残されました。同じテーブルには他の海外大学の学生さんが沢山いました。たまたま欧米系の学生さんが近くにいて、話しかけてくれました。すると、日頃の鍛錬のおかげか、案外英語で雑談ができることがわかりました・・・!(メインの発表はグダグダでしたが・・・)。
そこで、海外ではみんな良い職業に就くために必死になって研究していること、そして自分の分野についてはものすごく精通していることを知りました。周りで研究をそこまで真面目に取り組んでいる学生は稀だったので、とても新鮮でしたし、学会発表の失敗が吹き飛ぶぐらいのエキサイティングな体験でした。それが楽しかったので、国際学会に沢山応募し、多くの学会論文を発表しました。
就活開始
国際学会の経験から、将来は世界のエンジニアと働きたいと考えるようになりました。就職活動の時期には外資系企業に興味を持ち、たまたまネットで見つけたゴールドマンサックスのインターンシップに応募してみることにしました。募集人数が少なかったので駄目かなと思っていたのですが、幸運にも合格し、1〜2週間程のインターンシップに参加することになりました。そこで出会った社員の方々は、色々な国籍の優秀な技術者で、色々なITプロジェクトを推進していました。
グローバル金融の魅力に魅せられた私は、就職活動を金融とITという2つの軸に絞り、多くの企業を受けました。しかし、実際に外資系の金融機関の募集を調べていると、リーマンショックの直後であったことから、外資系企業は採用を大きく減らしていました。技術部門にいたっては、ゴールドマンサックス以外の外資系投資銀行はほとんど採用しておらず、仕方なく総合職やIBDなどを受けてみたりもしていました。
やりたいことがわからず考えがまとまらない苦悩
グローバル金融という印象だけで就職活動をスタートした私は、最初は色々な人と会うことに楽しみを見出していたものの、自分のやりたいことが明確に分からず、停滞していた時期がありました。そんな時、当時のアルバイト先の上司や部長が、わざわざ私のために時間を取ってくださり、エントリーシートや面接の指導をしてくださいました。
就活を通して色々な人にアドバイスをもらいましたが、親や家族は自分の性格は良く知っているが学業や仕事ぶりはそこまでわからない、先輩は適当なことを言う(笑)、OB訪問先の社員さんは業界のことを教えてくれるが自分の性格は知らない、ということで、適切なアドバイスを受けることも困難でした。そんな中、バイト先の上司の方々は私の仕事上での振る舞いや性格を知っている貴重な存在で、アドバイスの内容も非常に腹落ちするものでした。
苦悩を乗り越え本選考開始
バイト先の上司とブラッシュアップした内容で再度受けている企業やエントリーシートの内容を見直し、面接での回答も練習して行きました。実際に選考が始まり、面接の場数を踏んでいくと自分なりの説明ロジックなんかも固まってきたことを感じ、結果、合計9社からオファーをいただくことができました。
実際にエントリーシートを出しただけの企業も含めると、20〜30社は応募したと思います。もっと出したかもしれません。 ですので、最初は非常に効率の悪いやり方をして露頭に迷い、研究活動やアルバイト、サークルとの掛け持ちが本当に大変でした。今みたいにリモート面接もなく、またお金もないので、夜行バスで東京と大阪を行き来する日々でした。
振り返ってみると
やはり経験豊富な社会人の方や業界に精通した人のアドバイスを受けることは非常に有益だったと考えており、私がこれほどまで内定をいただけたのは、それがすべてであると感じています。
というのも、私は学部時代の成績はそれほど悪くなかったものの、優秀な部類に入るほどではありませんでした。いわゆる、普通です。大学に入学した時の成績も、センター試験は合格者の中で最低点でした。工学部の授業では、基礎科学など概念がわからずついていけないものもありましたが、優秀な友人に恵まれ、試験前には徹夜でみっちりと教えてもらってなんとか乗り越えていました。
就活の問題意識
私の周りには私よりも随分優秀な友人が沢山いましたが、彼らのすべてが就職活動で良い結果になったかと言うと、全くそうではありませんでした。地頭の良さと就活の結果は、ほぼ関係ないのではないかと思いました。私よりも随分優秀で聡明な人達が面接で落とされたりするというのが理解できませんでした。
日本は技術者に対して冷たいのかと思いましたし、その人の本当の能力を適切に評価できていないと感じました。そんな現状では、これからの日本の研究開発やビジネスは大きく成長しないでしょうし、国際的なプレゼンスをますます落としていくことでしょう。理系の大学院生など、優秀な学生はたくさんいます。そんな人たちが、できるだけ早いタイミングで、正しい情報と適切なメンターに出会い、自分の興味関心や自分の気持ちをストレートに表現できたり、また企業や業界のことを十分に理解し正しい職業選択ができるような未来が実現することを願っています。
このサイトの使い方
まだ記事が少なくてスイマセン(汗)。
大きく分けると、以下の3つの情報が得られます。
このサイトから得られる情報
- ITコンサル、SIer業界向けの就活の始め方
- ITコンサル、SIer業界向けの面接対策
- ITコンサル、SIer業界の分析内容
それぞれ自分の苦手分野の記事を見ていただいても良いですし、就活の始め方から体系的にキャッチアップしていただいてもOKです。記事を読めば業界のことや就職活動の進め方など、ざっくりとしたイメージは掴めると思います。
特にITコンサルやSIerの業界は、外から見るとイマイチわかりにくいですが、中に入ると仕事の内容がかなり細分化されています。企業も乱立し、ナントカ系~みたいな会社が沢山ありますが、それはあまり本質的ではありません。業界について知っているだけで、他の就活生より1歩2歩、就活を有利に進めることができます。企業名などで記事を検索していただくのも良いかと思います。そのうち希望があれば、個別のメンタリングもやろうかと考えています。
ファーストキャリアは自分の仕事の価値観に最も強い影響を与える重要な選択です。それによって、生涯年収や将来に渡って付き合う人が大きく変わります。皆さんが納得のいく就職活動ができることを願っています。
この記事を読んで「自分もやってみよう!」と思った方は、以下に進んでください!